ChromeのAIが4GB食っている件、IT管理者として見逃せない

石井 雅之
石井 雅之 50代・ 大手製造業・部長
先週、ある記事を読んでちょっと驚いた。Google Chromeが、ユーザーに十分な説明もなく4GBのファイルをPCに自動ダウンロードしているという話だ。

該当ファイルは「weights.bin」という名前で、ChromeのAI機能を支えるGemini Nanoモデルの学習パラメータが入っている。詐欺検知、文章支援、オートフィルといった機能がこのファイルを使って動く仕組みだ。クラウドではなくデバイス上で処理するため、プライバシー面では一定のメリットがある。ただ、4GBというサイズは決して小さくない。

「知らないうちに入っていた」では済まない話



部下のPCで「ストレージが急に減った」という報告が来たとき、まず疑うのはウイルスや不審なソフトウェアだろう。ところが原因がChromeだとしたら、IT部門としての対応が変わってくる。

社内のChromeでAI機能が有効になっていれば、すでに多くのPCにこのファイルが落ちている可能性がある。25人の部下全員のPCで同じことが起きているとしたら、単純計算で100GBを超えるストレージが静かに消えていることになる。

経営陣への報告や稟議の文脈でもこれは面倒な話になりうる。「なぜ気づかなかったのか」と問われたとき、「ブラウザが勝手にやりました」では説明にならない。ベンダーが提供するツールの挙動を把握していることは、管理側の責任の範囲だと思っている。

具体的に何を確認すればいいか



記事によると、ChromeのデータフォルダにあるOptGuideOnDeviceModelというディレクトリを開けば、weights.binが存在するか確認できる。削除しても、AI機能が有効なままであれば再ダウンロードされる。完全に止めるには、Chromeの設定から「システム」に入り、「オンデバイスAI」のトグルをオフにする必要がある。

GoogleはGemini Nanoのサイズはアップデートごとに変わる可能性があると明示しているが、その説明はAI機能に関する長いガイド文書の中に書かれている。機能を有効にする画面では案内されない。これは正直、運用側にとってかなり不親切な設計だと思う。

社内ツールとしてChromeを標準ブラウザにしている組織は多い。その前提で考えると、今後こういった「静かに動くAI機能」の管理は、ブラウザポリシーの話として正面から扱う必要が出てきそうだ。

自分は来週、IT担当と一緒に社内PC数台のOptGuideOnDeviceModelフォルダを実際に確認してみるつもりだ。まずは実態を把握してから、対応方針を決める。

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