AIはクリニックのホームページも「読んで」いる

吉田 誠一
吉田 誠一 40代・ クリニック院長
先日、あるSEOの勉強会の資料を読んでいて、少し驚いた。

ChatGPTには2種類のクローラー(ネット上を巡回するbot)があるという話だ。一つは事前学習用の「GPTBot」、もう一つはユーザーが質問したときにリアルタイムで外部サイトを参照しに来る「ChatGPT-User」と呼ばれるものだ。

アユダンテという会社が自社サイトのサーバーログを分析したところ、リアルタイムクローラーは毎日500〜600件のアクセスがあったという。つまり、誰かがChatGPTで何かを調べるたびに、参考情報として引用できそうなサイトをAIが自動で読みに来ている、ということだ。

「うちのクリニックのサイトも読まれているのか?」と思った



正直、最初はピンとこなかった。でも考えてみると、患者さんが「近くの消化器科、夜間対応あり」とか「逆流性食道炎 どんな検査するの」とChatGPTに聞いたとき、AIは何かしらのサイトを参照して答えを返している。その参照先に、うちのクリニックのサイトが含まれる可能性がある。

そしてもし含まれるなら、AIがうちのサイトをちゃんと「読めているか」どうかが、患者さんへの回答の質に直接影響する。

ここが医師として気になるポイントだった。内容が正確かどうか、ではなく、そもそもAIにきちんと情報が届いているか、という話だ。

テクニカルな話だが、本質は「情報が届くか」という問題



SEOの文脈では「クロール最適化」と「レンダリングチェック」という2つの対策が有効だと説明されていた。難しい言葉に見えるが、要するに「AIやGoogleがページを正しく読み込めているか確認する」ということだ。

たとえばsitemap.xmlというファイルがある。URLのリストをまとめたもので、クローラーに「ここを見てください」と伝える役割を果たすとされている。ただ調査によると、ChatGPTをはじめとする主要AIクローラーはsitemap.xmlをほぼ参照していなかったという。AIへの効果は「×」という評価だった。

一方で、リアルタイムクローラーは内部リンク(サイト内のページ同士のつながり)を辿ってアクセスしてくることが多い。つまり、ページ同士がきちんとリンクで繋がっていないと、AIに読んでもらえない可能性がある。

うちのクリニックサイトで言えば、各診療科目のページや問診の流れを説明したページが、トップページや他のページからちゃんとリンクされているかどうかが重要になる。

医療情報として正確な内容を書いていても、AIがそのページにたどり着けなければ意味がない。これは投資や集客の話ではなく、患者さんに正しい情報が伝わるかという問題として捉えるべきだと感じた。

AIに誤った情報を参照されるリスクを下げるためにも、まず自分のサイトがAIに正しく読まれているかを確認するところから始めてみようと思っている。

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