OpenAI Codexが企業市場を席巻、AI株の次の勝者を読む

松田 翔
松田 翔 40代・ 個人投資家
OpenAIがCodexの企業向け展開を本格加速させた。アクセンチュア、PwC、インフォシスといった大手コンサル・ITサービス会社と正式にパートナーシップを組み、「Codex Labs」という枠組みを立ち上げた。週間アクティブユーザー数(WAU)はすでに400万人に達している。

このニュースを見たとき、真っ先に頭に浮かんだのは投資判断の話だった。技術的にどうすごいか、という話ではない。「誰が市場で勝つか」という問いだ。

パートナーの顔ぶれが示すもの



今回のパートナーに名を連ねたのは、アクセンチュア、PwC、インフォシスだ。この3社の組み合わせは偶然じゃない。アクセンチュアは企業変革のプロジェクトを世界中で受け持つ。PwCはCFOやCEOへの直接的な影響力を持つ。インフォシスは製造・金融など大手顧客への実装力がある。要するに、エンタープライズ市場の入口を全方位で押さえにいく戦略だ。

OpenAI単体でエンタープライズの現場に入り込むのは難しい。セキュリティ審査、調達プロセス、社内政治。そういう「泥臭い部分」を大手SIやコンサルに任せることで、普及速度を一気に上げようとしている。これはMicrosoftがAzureを普及させたときの構図と似ている。

自分が注目しているのは、この動きが既存のソフトウェア開発ツール市場にどう波及するかだ。GitHubやJiraを擁するAtlassian、あるいはServiceNowあたりの株価は今後どう動くか。Codexがソフトウェア開発のライフサイクル全体に組み込まれるなら、既存ツールとの競合や統合の話が出てくる。その織り込みはまだ甘いと思っている。

WAU400万人という数字の重さ



週間400万ユーザーという数字、どう読むか。単純に「多い」ではなく、ここからの伸び率が重要だ。OpenAIがエンタープライズ向けに本腰を入れるのはこれが初めてに近い。これまでのユーザーはどちらかといえばスタートアップや個人開発者が中心だった。

エンタープライズ契約は単価が桁違いに大きい。1社あたりの年間契約額が数千万円から億単位になることも珍しくない。WAUが企業ユーザーに移行していくなら、ARRの伸びはユーザー数の伸び以上に急勾配になる可能性がある。OpenAI自体は非上場なので直接買えないが、影響が波及する銘柄をどう選ぶかが腕の見せ所だ。

MicrosoftはCopilotとの差別化をどう説明するか。NVIDIAのデータセンター需要はさらに積み上がるのか。インフォシスやアクセンチュアは受注増をどの程度織り込んでいるか。こういう問いを立てながらチャートを見ると、見えてくるものが変わる。

為替の観点でも、AI投資の加速はドル需要を後押しする要因の一つになり得る。米国テック企業への資金流入が続く局面では、円安基調が続きやすい。今の水準でドル建て資産をどう積むかも、引き続き考えどころだと思っている。

自分は来週、インフォシスとアクセンチュアの直近決算資料を改めて読み直して、Codex関連の言及がどの程度あるか確認するつもりだ。決算コールでのコメントに変化が出始めたら、それが次の動きのサインになる。

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