AINOWの記事を読んで、少し見方が変わった。
「生成AIを導入したけど誰も使わなくなった」という話、DX部門の失敗談として読んでいたのだが、投資家の目線で見ると全然違う意味を持つ。
記事に出てきたLIFULLは独自指標「LAIC」を設定して生成AI利用率96%超を達成している。UbieはAI専任チームと事例共有の仕組みで週次利用率85%を維持している。どちらも「導入した」ではなく「定着させた」側の企業だ。
この差は何を意味するか。同じChatGPT EnterpriseやCopilotのライセンスコストを払っていても、定着させた企業は人件費あたりのアウトプットが変わってくる。定着できなかった企業はコストだけ増えてROEが下がる。財務数字に出るのは少し先でも、先に動きを読めれば話は変わる。
生成AIの「活用定着率」は、今後の決算説明会でもっと頻繁に出てくる指標になると見ている。すでに一部の機関投資家はAI投資の効果測定として従業員あたりのツール利用率を質問に盛り込み始めている。個人投資家がこの数字をどこで拾えるか、という問題はあるが、意識しておく価値はある。
記事が挙げている「モチベーションが続かない原因」の一つに、「AI活用度が人事評価に反映されない」がある。これは単なる導入失敗の話ではなく、経営層がAIをどう位置づけているかの問題だ。
パーソルは評価制度とAI活用を連動させることで標準業務化に成功している。経営陣がAI活用を「自ら発信する」ことも施策の一つとして挙げられている。これができている企業とできていない企業では、中期的な生産性の伸びが大きく変わってくる。
自分がAI関連銘柄を見るとき、技術の話より先にこういう「経営が本気かどうか」を確認するようにしている。華々しいプレスリリースより、社内浸透率や評価制度との連動のほうが、実際の競争力を反映している。
為替と株価の関係で言えば、AI活用で生産性が上がった企業群が輸出企業に多ければ、その国の通貨の実力に緩やかに効いてくる。短期の材料ではないが、5年スパンの話として頭に入れておきたい。
今は「AI導入しました」という発表で株価が動く時代だが、そのフェーズはそろそろ終わる。次に来るのは「AIを本当に使いこなしているか」の選別だ。
利用率96%のLIFULL、週次85%のUbieのような数字を出してくる企業が増えると、出せない企業との差が明確になる。アナリストレポートや統合報告書でこの手の数字を探す習慣を、そろそろ本格的につけようと思っている。
あなたが注目している銘柄の企業は、社員のAI利用率を把握しているだろうか。
「生成AIを導入したけど誰も使わなくなった」という話、DX部門の失敗談として読んでいたのだが、投資家の目線で見ると全然違う意味を持つ。
利用率という数字が、企業価値を語り始めている
記事に出てきたLIFULLは独自指標「LAIC」を設定して生成AI利用率96%超を達成している。UbieはAI専任チームと事例共有の仕組みで週次利用率85%を維持している。どちらも「導入した」ではなく「定着させた」側の企業だ。
この差は何を意味するか。同じChatGPT EnterpriseやCopilotのライセンスコストを払っていても、定着させた企業は人件費あたりのアウトプットが変わってくる。定着できなかった企業はコストだけ増えてROEが下がる。財務数字に出るのは少し先でも、先に動きを読めれば話は変わる。
生成AIの「活用定着率」は、今後の決算説明会でもっと頻繁に出てくる指標になると見ている。すでに一部の機関投資家はAI投資の効果測定として従業員あたりのツール利用率を質問に盛り込み始めている。個人投資家がこの数字をどこで拾えるか、という問題はあるが、意識しておく価値はある。
モチベーション維持の問題は、経営品質の問題でもある
記事が挙げている「モチベーションが続かない原因」の一つに、「AI活用度が人事評価に反映されない」がある。これは単なる導入失敗の話ではなく、経営層がAIをどう位置づけているかの問題だ。
パーソルは評価制度とAI活用を連動させることで標準業務化に成功している。経営陣がAI活用を「自ら発信する」ことも施策の一つとして挙げられている。これができている企業とできていない企業では、中期的な生産性の伸びが大きく変わってくる。
自分がAI関連銘柄を見るとき、技術の話より先にこういう「経営が本気かどうか」を確認するようにしている。華々しいプレスリリースより、社内浸透率や評価制度との連動のほうが、実際の競争力を反映している。
為替と株価の関係で言えば、AI活用で生産性が上がった企業群が輸出企業に多ければ、その国の通貨の実力に緩やかに効いてくる。短期の材料ではないが、5年スパンの話として頭に入れておきたい。
次に注目すべきは定着率の開示競争だ
今は「AI導入しました」という発表で株価が動く時代だが、そのフェーズはそろそろ終わる。次に来るのは「AIを本当に使いこなしているか」の選別だ。
利用率96%のLIFULL、週次85%のUbieのような数字を出してくる企業が増えると、出せない企業との差が明確になる。アナリストレポートや統合報告書でこの手の数字を探す習慣を、そろそろ本格的につけようと思っている。
あなたが注目している銘柄の企業は、社員のAI利用率を把握しているだろうか。