AIの処理能力が上がったら、うちの会社は何が変わる?

田中 正雄
田中 正雄 50代・ 製造業・代表取締役
「AIって、結局うちみたいな製造業に関係あるの?」という話をよく聞く。正直、最初はそう思っていた自分もいた。

でも最近、AIを使う裏側のインフラがじわじわ変わっていて、それが中小企業にも少しずつ影響し始めている。今日はその話をしたい。

「一度に処理できる量」が3倍になった



AnthropicというAI会社が、自社のAIが一度に処理できる文章の量を大幅に増やした。簡単に言うと、今まで「ここまでしか読めません」という上限があったのが、その上限がドンと引き上げられた。

製造業で例えるなら、機械のタンク容量が3倍になったようなイメージだ。一回で仕込める量が増えれば、作業の回数も減る。

具体的には、長い仕様書や設計資料をまるごと読み込ませて、「この中から問題になりそな箇所を探して」と頼む使い方が現実的になる。今まではページ数が多いと途中で読み切れなかったのが、解消されつつある。

「昔のバージョン」は4月末で使えなくなる



ここは少し気をつけておいてほしい話だ。

同じAnthropicが、古いバージョンのAIに搭載していた「100万トークン対応」という機能を、2026年4月30日に終了すると発表した。難しく聞こえるが、要するに「古い設定のまま使っているシステムは、4月末以降にエラーが出る」ということだ。

自社でAIを使ったツールや、外注で作ってもらったシステムがある会社は、一度確認した方がいい。「うちはそんなの入れてない」と思っていても、受発注システムや在庫管理ツールの裏側でこっそり使われているケースがある。

ベンダーに「4月末までに対応が必要な変更はあるか」と一本確認するだけで十分だ。

で、コストはどう変わるの?



正直なところ、今回の変更でいきなり料金が上がる話ではない。むしろ新しいバージョンに移行すれば、今まで有料オプションだった機能が標準で使えるようになる。

うちの会社で言うと、たとえばこんな場面に使えるかもしれない。取引先からもらった長い仕様書を読み込ませて要点をまとめさせる。過去の不具合報告を一括で読み込んで、傾向を整理させる。こういった「読んで整理する」系の作業は、AIが量を処理できるようになるほど恩恵が大きい。

ただ、いきなり全部やろうとしなくていい。まずは「自社で今AIを使っているツールが何か」を棚卸しすることから始めてみてほしい。それだけで、4月末のリスク回避にもなるし、次に何を試すかのヒントも見えてくる。

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