GoogleのAIが広告管理を変える。稟議前に知っておくべきこと

石井 雅之
石井 雅之 50代・ 大手製造業・部長
先週、Googleが「Ads Advisor」という広告AIエージェントの新機能を発表した。正直、最初は「また広告ツールの話か」と流しそうになったのだが、内容を読んでいくうちに手が止まった。これは広告担当者だけの話じゃないと思って、少し掘り下げてみた。

「週単位の作業」がAIで即時完了するという話



発表によると、Ads Advisorに3つの新機能が追加される。ポリシー違反の自動検出と修正ガイダンス、24時間365日のセキュリティ監視、そして認証申請の即時承認だ。特に最後の「認証(certification)」の話が気になった。これまで数週間かかっていた書類申請が、Geminiの機能を使って即時承認に変わるという。

数週間が即時に。この話、広告の文脈だけで終わらせるのはもったいない。私が担当している営業DXの現場でも、ベンダー選定の評価や社内承認に似たような「書類と待ち時間の壁」は常にある。AIが業務フローの中の「待ち時間」を削るという発想は、どの領域にも応用が利く。

セキュリティ監視の話が刺さった理由



もう一つ注目したのが、セキュリティ監視の機能だ。Ads Advisorは「show me my security level」と入力するだけで、アカウントの現在のセキュリティ状態を即座に確認できるようになる。休眠状態のユーザーアカウントや怪しいドメインを自動でフラグアップし、管理者にレコメンドを出す仕組みだ。

正直、これは羨ましいと思った。私のチームでも、ツールへのアクセス権限管理は課題の一つだ。担当が変わっても古いアカウントが残り続けることは珍しくない。手動で棚卸しするのは時間がかかるし、後回しになりやすい。「AIが常時監視して異常を教えてくれる」という仕組みが当たり前になれば、セキュリティレビューの工数は大きく変わると思う。

経営陣にDX投資を説明するとき、セキュリティリスクの低減は数字に換算しにくい部分だ。でも「AIが24時間監視して人的ミスを減らす」という話は、稟議書の「導入効果」欄に書ける言葉に近い。そういう意味でも、今回の発表は参考になった。

もちろん、今回の発表はGoogle Adsというあくまで広告プラットフォームの話だ。私が直接使うツールではない。ただ、こうした機能設計の考え方——「能動的に問題を検出して、ユーザーに解決策を提示する」というエージェント型のアプローチ——は、今後あらゆるSaaSに広がっていくと思う。ベンダーを評価するときの基準として、「このツールはどこまで能動的に動くか」という視点を持っておくと、提案を見る目が変わってくる。

来週、営業支援ツールのベンダー提案を2社から受ける予定がある。そのとき、「ダッシュボードで何が見えるか」だけでなく、「ツールが自分から何を教えてくれるか」を確認してみるつもりだ。

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