AIツール、使われなくなる前に数字で語れ

高橋 沙織
高橋 沙織 20代・ デジタルマーケター
ChatGPTで広告文の下書きをするようになってから1年ちょっとが経つ。最初は「これ革命じゃん」と思って毎日使い倒してたのに、チームメンバーに展開したら3ヶ月後にはほぼ自分だけが使っている状態になっていた。

そういう「最初だけ盛り上がって終わる」現象、あるあるすぎてちょっと笑えた。

使われなくなる理由は、意外と単純だった



最近読んだ記事で、生成AI活用のモチベーションが続かない原因がまとめられていた。読んでいて「あ、うちのチームそのまんまだ」と思ったのが正直な感想。

特に刺さったのが「小さな成功体験がなくて便利さを実感できない」という部分。使い始めの頃って、そもそも何に使えばいいかわからなくて、試行錯誤してるうちに面倒になって元の作業に戻る。そのループ。

もうひとつは「活用度が人事評価に反映されない」という話。これはマーケター視点だとすごくリアルで、広告のCTRやCPAは数字で見えるのに、「AIを使って業務効率が上がった」は数値化されないから評価されない。結果として使うモチベーションが上がらない。

LIFULLの96%という数字が気になった



その記事の中で、LIFULLが独自の指標「LAIC」を作って利用率96%超えを達成した事例が紹介されていた。96%って、ほぼ全員じゃないか。

ポイントは「独自指標を作った」という部分だと思う。既存のKPIにAI活用をムリやり当てはめるんじゃなくて、活用度そのものを測る仕組みを別で設計したということ。

マーケの仕事に置き換えると、「AIを使った広告文と使わなかった広告文のCTRを比較するレポートを月次で出す」くらいの粒度でもいいかもしれない。数字が出ると、人は継続するし、チームにも共有しやすくなる。

Ubieは生成AI専任チームが事例共有を週次でやることで利用率85%を維持しているらしい。週次って結構ハードルが高そうに思えるけど、Slackのチャンネルで「今週これに使ってみた」を投稿するだけでも近いことはできる。

形を整えることより、見える場所に出し続けることの方が大事なんだと思う。

ROIで語れないと、ツールはいつか切られる



広告の仕事をしていると、費用対効果の話は毎月ついてまわる。Meta広告の予算を増やすときも、新しいツールを導入するときも、「数字でどう変わるか」を説明できないと承認が下りない。

AIツールも同じで、「便利です」「時短できます」だけだとそのうち「で、売上にどう貢献してるの?」と言われる。ChatGPT Enterpriseみたいに月額コストがかかるものならなおさら。

自分がやり始めたのは、AI使用前後の作業時間を簡単にメモしておくこと。たとえば「リスティング広告の見出し10本を考えるのに以前は45分かかってたのが15分になった」という記録を残しておく。粗くていい。とにかく自分の中に比較データを積んでおく。

それを3ヶ月分ためると、「AIを使ったことで月にXX時間浮いた」という話ができるようになる。これだけで経営層への説明力がまったく変わる。

自分の次のアクションは、来月のMeta広告レポートにAI使用有無を変数として入れて、クリエイティブのパフォーマンス差を出してみること。小さい実験だけど、数字が出れば自分のモチベーションも続くし、チームへの説得材料にもなる。

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