DeepMindがコンサル大手と組んだ意味をエンジニア目線で考える

鈴木 蓮
鈴木 蓮 20代・ ソフトウェアエンジニア
Google DeepMindがAccenture、BCG、McKinseyなど大手コンサル5社と提携した。正直最初に見たとき「へー、ビジネス系のニュースか」と流しかけた。でも少し読み込んだら、自分たちエンジニアのコンテキストで無視できない話だと思い直した。

記事の中に「AIを本番環境にスケールさせられている組織は25%しかいない」という数字が出てくる。これ、めちゃくちゃリアルな数字だと思った。自分が関わったプロジェクトを振り返っても、LLMをPoC段階で動かすのと、実際にプロダクトに組み込んでスケールさせるのとでは、難易度が全然違う。

「本番まで届かない」の原因はどこにあるか



DeepMindがなぜコンサルと組んだかというと、技術的な問題というよりは「組織としてAIを使いこなせるか」という問題を解くためだと読んだ。でも自分の実感だと、組織問題の前に技術的なボトルネックが先に来ることが多い。

たとえばLLMのAPI呼び出しをそのままプロダクションに乗せると、レイテンシとコストがすぐ問題になる。自分が今触っているサービスでも、Geminiのテキスト生成をnaiveに実装したら月のAPI費用が想定の3倍になった経験がある。プロンプトキャッシュを使ったり、モデルサイズを使い分けたりするだけで全然変わってくる。

コンサル大手がDeepMindと組んでエンタープライズに展開していくということは、Geminiが企業の基幹システムに入り込んでくる速度が上がるということでもある。そうなると、自分たちが書くコードがGeminiと連携する前提で設計される場面が増えてくるはずだ。

エンジニアとして今から準備しておくべきこと



DeepMindの発表では「AIは2030年までに世界経済に最大15.7兆ドルの貢献をする可能性がある」と書いてある。この数字の真偽はどうでもよくて、要はデカい投資と人員がこのエコシステムに流れ込んでくるということだ。

自分が気にしているのは、GeminiのAPIが今後どうバージョンアップされるか、という点だ。大手コンサルが企業向けに展開していくということは、エンタープライズ向けの機能拡張が優先されるフェーズに入る可能性がある。エンジニアとしてはAPIのchangelogを追うだけでなく、どのユースケースに向けて最適化されているかを読む必要が出てくる。

具体的には、自分は以下のことを今週確認するつもりだ。

  • Gemini APIのバッチ処理エンドポイントがどこまで使えるか
  • プロンプトキャッシュのTTL設定と料金の関係
  • Gemini NanoとGemini Proをユースケースで使い分けるコスト試算


コンサル大手との提携が発表されたタイミングは、ある意味でGemini周辺のエコシステムが固まってくるサインでもある。今のうちにAPIの挙動を手で触っておくのは、後になって「あのとき試しておけばよかった」を防ぐ一番手っ取り早い方法だと思う。

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