GeminiのNotebooks機能、稟議に使えるか試してみた

石井 雅之
石井 雅之 50代・ 大手製造業・部長
先日、The Vergeの記事を読んでいたら、GoogleのGeminiに「Notebooks」という新機能が追加されたという話を見かけた。ファイル、過去の会話履歴、カスタム指示をひとつの場所にまとめて、AIとの会話のコンテキストとして使えるというものだ。

これ、正直「あれ、どこかで見た機能では?」と思った。ChatGPTが2024年にリリースした「Projects」という機能と、やっていることはほぼ同じだ。特定のテーマに関するファイルや会話を一箇所にまとめるというコンセプトが重なる。後追いと言えばそれまでだが、Googleならではの強みもある。

NotebookLMとの連携がポイントになる



GeminiのNotebooksは、GoogleのリサーチツールであるNotebookLMとも同期する。片方で追加したソースがもう一方にも表示される仕組みだ。うちの部でも去年からNotebookLMを業務資料の整理に使い始めているチームがある。それと同じ情報源をGemini側でも使えるとなると、ワークフローが一本化できる可能性がある。

今週からウェブ版でAI Ultra、Pro、Plusのサブスクライバー向けに展開が始まっている。モバイル対応と無料ユーザーへの解放は「数週間以内」とのことだった。

うちの会社でGoogleのWorkspaceを使っているチームは多い。そこにGeminiが絡んでくると、情報管理の話が一気に現実的になる。

「使えそう」から「稟議を通す」まで何が必要か



新しいAIツールの話を聞くたびに、私が最初に考えるのは「これをどう経営陣に説明するか」だ。便利そうという感覚だけでは稟議は通らない。「既存のGoogleアカウントと統合できる」「NotebookLMとのデータ共有で情報の二重管理が減る」「営業の案件別にコンテキストを整理できるので引き継ぎコストが下がる」。このくらい具体的な言葉に変換しないと、部長職の自分が持ち込んでも会議で温度感が上がらない。

セキュリティの問題も外せない。外部のAIサービスに社内資料をどこまで入れるか、という議論は毎回出てくる。GoogleのWorkspace環境内で完結する形なのか、データはどこに保存されるのか。このあたりを情報システム部門に確認しないまま部下に「使ってみて」とは言えない。

一方で、手を止めすぎるのも問題だ。ChatGPTのProjectsが2024年から使われているなかで、社内での検討が遅れると競合他社との生産性差が広がる。そのプレッシャーも実際にある。

まず自分で使ってみる、それだけ



今の自分のスタンスはシンプルだ。まず自分が使ってみる。私の仕事でいえば、各ベンダーとの商談ごとに資料と会話履歴を一つのNotebookに入れて、次回の打ち合わせ前の整理に使ってみたい。実際に手を動かした結果を持っていないと、部下への説明も経営陣への提案も説得力が出ない。

「便利らしい」で終わるか、「こう使ったら時間が〇〇分短縮できた」と言えるかで、稟議の通りやすさが全然変わってくる。来週の商談準備でさっそく試してみるつもりだ。

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