AIが「決まった形」で答えてくれると、何が変わるのか

田中 正雄
田中 正雄 50代・ 製造業・代表取締役
うちの会社でいうと、こんなことがある。

従業員に「この案件の進捗を報告して」と頼むと、人によって書き方がバラバラだ。箇条書きの人もいれば、長文で書いてくる人もいる。それを読み解いて、集計して、また別の形にまとめる。この「整理する手間」が地味に時間を食う。

AIも、実は同じ問題を抱えていた。

AIの「気まぐれな返答」問題、やっと解決へ



Claude(クロード)というAIを提供しているAnthropicという会社が、先日アップデートを発表した。一言でいうと、「AIが決まった形式で答えを返せるようになった」という話だ。

今まではAIに何か質問すると、毎回微妙に違う形で返ってきた。ある日は表形式、ある日は文章形式。それを別のシステムに取り込もうとすると、うまく読み取れないことがあった。

今回の更新で、あらかじめ「この項目をこの順番で返してくれ」と指定できるようになった。AIが気まぐれに返答する余地がなくなった、ということだ。

うちの会社でいうと、こういう使い方が現実的だ



製造業で20人規模の会社を想像してほしい。毎日の作業報告、在庫の確認、取引先へのメール作成。これをAIに手伝わせようとしたとき、今まではAIの返答がバラバラで「使いにくい」という声が出やすかった。

たとえば、「この部品の在庫が足りなくなりそうだ。発注メールの文面を作って」とAIに頼んだとする。返ってくる文章の長さや敬語のレベルが毎回違うと、そのまま使いにくい。確認と修正の手間が残る。

今回の改善で、「件名・本文・担当者名の順番で返してくれ」と一度決めてしまえば、毎回その形で返ってくるようになる。確認の手間が減る。そこが一番の実用的な変化だと思う。

直接コストが下がるかどうかは、正直すぐには分からない。ただ、「使いにくいから結局手作業でやった」という場面が減るなら、間接的には効いてくる。AIツールを導入したのに、手間が減らないというのが一番もったいない話だから。

ITに詳しくなくてもできる話として覚えておいてほしいのは、「AIに仕事を頼むとき、返ってくる形を指定できる」ようになった、ということだ。オーダーメイドの返答、とでも思えばいい。

もし社内でAIを試してみたいと思っているなら、まずは「毎週同じ形式で書くもの」を一つ選んでみてほしい。週次報告書でも、定型メールでも何でもいい。そこから試すのが一番失敗が少ない。いきなり全部任せようとするより、「一つの定型作業だけ任せてみる」という入り方が、結果的に続く。

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