先月、顧問先の飲食店オーナーである山田社長から、こんな連絡が来ました。「先生、うちのWeb広告ってちゃんと効いてると思いますか。代理店に聞いても返事が遅くて。」
山田社長のお店は都内に3店舗を構えるラーメンチェーンです。月30万円前後の広告費を使っていますが、毎月送られてくるレポートを見ても、何がいいのか悪いのか、本人はよくわかっていない。代理店の担当者に聞けば答えてくれるのですが、返信が翌週になることもざらにあるそうで、「なんかもやもやしてる」という状態が続いていました。
そんなタイミングで読んだのが、JADEという会社が始めた「AI分析アシスタントつきWeb広告運用代行」の記事でした。JADEのコンサルタントが広告運用を担当しながら、広告主自身がGA4や広告データをClaudeに直接質問できる仕組みを整えるというものです。「昨日のコンバージョンが少ないのはなぜ?」「先週どの広告がよかった?」といった疑問を、担当者の返信を待たずにその場でAIに確認できる。
これ、山田社長が抱えていた「もやもや」にそのまま刺さる話だと思いました。データを見る気持ちはあっても、細かいことを毎回担当者に聞くのは気が引ける。でも放置すると判断が遅れる。このズレを解消するために、GoogleのBigQuery上にデータを整備して、Claudeをそのデータにチューニングするというのが仕組みの骨格です。
ただ、初期費用50万円から、月額90万円からという価格帯を見て、さすがに山田社長の規模ではまだ早いなとも感じました。正直なところ、月30万円の広告費に対して月額90万円はバランスが取れない。でも、こういったサービスの発想自体は、顧問先に紹介できる話の引き出しとして持っておきたいと思いました。
このサービスが面白いのは、広告の実務はプロに任せながら、経営者自身がデータを読む目を養える設計になっている点です。「運用者と同じ目線で議論できるようになる」という説明がありましたが、これは顧問先の経営者に何度も伝えてきたことと重なります。
財務データも同じです。私が月次の試算表を持っていっても、数字を受け取るだけになっている社長が多い。特に飲食と建設の顧問先では、その傾向が強いです。建設業の斉藤社長は「先生に任せてるから」と言いながら、資金繰り表を一度もご自身で開いたことがないと話していました。それ自体が経営リスクだと私は思っています。
広告データをAIに気軽に聞けるようになることで、社長自身が数字の意味を少しずつ理解していく。そのプロセスに価値があるというのが、このサービスの本質だと読みました。freeeやマネーフォワードを使いこなせている顧問先の社長ほど、月次ミーティングで話が早い。同じことが広告データでも起きるはずです。
Claudeのアカウント(有料プラン推奨)とBigQuery環境を広告主側で用意する必要があるとのことで、一定のITリテラシーは前提になります。でも最近の中小企業のオーナーは、クラウド会計を当たり前に使っている方が増えてきました。ハードルは思っているより低いかもしれない。
山田社長への返信には、「今すぐこのサービスを使う必要はないけど、広告データを自分で読む習慣を作った方がいい」と書きました。まずはGA4の基本的な指標を一緒に確認する場を来月の訪問に組み込もうと思っています。
税務や会計の専門家として顧問先に接してきましたが、最近は「このツール使えますか」「このサービスどう思いますか」という相談が増えています。AIが広告分析に入ってきているのも、クラウド会計が普及したのも、根っこは同じ流れです。私がすべての領域の専門家である必要はありませんが、「何を聞くべきか」の地図を持っておくことは、顧問料に見合う仕事だと思っています。
あなたの顧問先やお取引先で、「データはあるのに読めていない」という状況はないでしょうか。
山田社長のお店は都内に3店舗を構えるラーメンチェーンです。月30万円前後の広告費を使っていますが、毎月送られてくるレポートを見ても、何がいいのか悪いのか、本人はよくわかっていない。代理店の担当者に聞けば答えてくれるのですが、返信が翌週になることもざらにあるそうで、「なんかもやもやしてる」という状態が続いていました。
「聞きづらい」を解消するサービスが出てきた
そんなタイミングで読んだのが、JADEという会社が始めた「AI分析アシスタントつきWeb広告運用代行」の記事でした。JADEのコンサルタントが広告運用を担当しながら、広告主自身がGA4や広告データをClaudeに直接質問できる仕組みを整えるというものです。「昨日のコンバージョンが少ないのはなぜ?」「先週どの広告がよかった?」といった疑問を、担当者の返信を待たずにその場でAIに確認できる。
これ、山田社長が抱えていた「もやもや」にそのまま刺さる話だと思いました。データを見る気持ちはあっても、細かいことを毎回担当者に聞くのは気が引ける。でも放置すると判断が遅れる。このズレを解消するために、GoogleのBigQuery上にデータを整備して、Claudeをそのデータにチューニングするというのが仕組みの骨格です。
ただ、初期費用50万円から、月額90万円からという価格帯を見て、さすがに山田社長の規模ではまだ早いなとも感じました。正直なところ、月30万円の広告費に対して月額90万円はバランスが取れない。でも、こういったサービスの発想自体は、顧問先に紹介できる話の引き出しとして持っておきたいと思いました。
「数字を自分で読めるようになる」は経営者の武器になる
このサービスが面白いのは、広告の実務はプロに任せながら、経営者自身がデータを読む目を養える設計になっている点です。「運用者と同じ目線で議論できるようになる」という説明がありましたが、これは顧問先の経営者に何度も伝えてきたことと重なります。
財務データも同じです。私が月次の試算表を持っていっても、数字を受け取るだけになっている社長が多い。特に飲食と建設の顧問先では、その傾向が強いです。建設業の斉藤社長は「先生に任せてるから」と言いながら、資金繰り表を一度もご自身で開いたことがないと話していました。それ自体が経営リスクだと私は思っています。
広告データをAIに気軽に聞けるようになることで、社長自身が数字の意味を少しずつ理解していく。そのプロセスに価値があるというのが、このサービスの本質だと読みました。freeeやマネーフォワードを使いこなせている顧問先の社長ほど、月次ミーティングで話が早い。同じことが広告データでも起きるはずです。
Claudeのアカウント(有料プラン推奨)とBigQuery環境を広告主側で用意する必要があるとのことで、一定のITリテラシーは前提になります。でも最近の中小企業のオーナーは、クラウド会計を当たり前に使っている方が増えてきました。ハードルは思っているより低いかもしれない。
顧問先への「翻訳」が税理士の仕事に変わってきた
山田社長への返信には、「今すぐこのサービスを使う必要はないけど、広告データを自分で読む習慣を作った方がいい」と書きました。まずはGA4の基本的な指標を一緒に確認する場を来月の訪問に組み込もうと思っています。
税務や会計の専門家として顧問先に接してきましたが、最近は「このツール使えますか」「このサービスどう思いますか」という相談が増えています。AIが広告分析に入ってきているのも、クラウド会計が普及したのも、根っこは同じ流れです。私がすべての領域の専門家である必要はありませんが、「何を聞くべきか」の地図を持っておくことは、顧問料に見合う仕事だと思っています。
あなたの顧問先やお取引先で、「データはあるのに読めていない」という状況はないでしょうか。