先週、ふとした拍子にWeb担当者Forumのページを開いたら、6月29日から7月3日にかけて46件ものウェビナーが並んでいました。マーケティング、SEO、データ分析、EC……。自分とは縁遠い世界の話ではあるのですが、なんとなくスクロールしていたら、ちょっと複雑な気持ちになりました。
というのも、私が顧問先からよく言われるのが「先生、セミナーってないですか?」という一言なんです。助成金の説明会、就業規則の見直し方、採用書類の整備……。こういったテーマで情報を届けたくても、私自身は士業として発信の仕組みをほとんど持っていません。メルマガも送っていないし、ウェビナーを自分で開いたこともない。民間企業が46件も無料セミナーを打ち出している横で、自分は案内メールを個別に送って終わりという状況です。
顧問先の30社を振り返ると、建設業、介護、飲食、小売りなど業種は本当にバラバラです。従業員が10名以下の会社が半分以上を占めます。こういった先では、労働基準法の改正情報も、助成金の締め切りも、経営者の耳に届くタイミングが遅いことが多い。私が訪問するのは月に1回か2回ですから、旬の情報を伝えようとすると、どうしても電話かLINEに頼ってしまいます。
先日、飲食店を3店舗経営している顧問先の社長から「雇用調整助成金って今どうなってますか」と聞かれました。そのとき私は「今は特例措置が終わっているので、通常の要件に戻っています」と答えたのですが、こういった確認を毎回個別に対応していると、正直どこかで手が追いつかなくなります。社労士が30社の顧問先に対してワンオペで情報提供しているのは、構造的に無理があると改めて感じました。
Web担のセミナー一覧を見ると、株式会社セールスフォース・ジャパンが「AI時代のSFA活用術」を無料ウェビナーとして6月30日に開いていたり、シンフォニーマーケティングがABMの失敗事例を扱うセミナーを打ち出していたりします。どの企業も、自社の見込み顧客に定期的に情報を届ける仕組みを持っています。
一方、私のような個人社労士事務所は、そういった仕組みを作る余裕がなかなかありません。給与計算の処理、36協定の届出、電子申請のサポート……。毎月の業務をこなしながら、発信まで手を回すのはかなりしんどいのが正直なところです。今年の春に長男の学校の行事と顧問先の就業規則改定が重なったときは、週末もほぼ机の前に座っていました。妻には「いつキャンプ行くの」と苦笑いされていましたが、それどころじゃなかった。
ただ、今回46件のセミナーリストを眺めて、あることに気づきました。セミナーの多くは1時間以内で、ウェビナー形式で無料です。つまり、発信すること自体のコストは昔ほどかかりません。労働法改正の解説であれば、私でもコンテンツは持っています。就業規則上の変更ポイントを15分で話すだけなら、今すぐできそうです。
問題は、「やろうと決めたことを後回しにし続けている」という、完全に自分の習慣の話でした。
労働基準法では、使用者に対して一定の周知義務が定められています。同じ発想で言えば、顧問社労士として法改正情報や助成金情報を顧問先に届けることは、報酬に含まれる当然の業務です。「気づいていなかった」ではすまない場面もあります。
介護業の顧問先では、処遇改善加算の申請を毎年手伝っています。昨年は1社あたり数十万円の加算に繋がりましたが、自分から問い合わせてきたのはその会社だけでした。他の顧問先が「知らなかった」で損をしている可能性は、ゼロではありません。
個人的に、今年の秋には月1回程度の短いウェビナーを試してみようと考えています。テーマは「直近の助成金で使えるもの3選」とか、「就業規則上の時間外労働の上限規制Q&A」くらいのシンプルなものからでいい。46件のリストを見て、発信することへのハードルが少し下がった気がします。フルマラソンも最初の1kmが一番重いのと、たぶん同じです。
というのも、私が顧問先からよく言われるのが「先生、セミナーってないですか?」という一言なんです。助成金の説明会、就業規則の見直し方、採用書類の整備……。こういったテーマで情報を届けたくても、私自身は士業として発信の仕組みをほとんど持っていません。メルマガも送っていないし、ウェビナーを自分で開いたこともない。民間企業が46件も無料セミナーを打ち出している横で、自分は案内メールを個別に送って終わりという状況です。
顧問先の現場では、情報の届き方がまだまだ古い
顧問先の30社を振り返ると、建設業、介護、飲食、小売りなど業種は本当にバラバラです。従業員が10名以下の会社が半分以上を占めます。こういった先では、労働基準法の改正情報も、助成金の締め切りも、経営者の耳に届くタイミングが遅いことが多い。私が訪問するのは月に1回か2回ですから、旬の情報を伝えようとすると、どうしても電話かLINEに頼ってしまいます。
先日、飲食店を3店舗経営している顧問先の社長から「雇用調整助成金って今どうなってますか」と聞かれました。そのとき私は「今は特例措置が終わっているので、通常の要件に戻っています」と答えたのですが、こういった確認を毎回個別に対応していると、正直どこかで手が追いつかなくなります。社労士が30社の顧問先に対してワンオペで情報提供しているのは、構造的に無理があると改めて感じました。
情報発信の仕組みを持たない士業の弱点
Web担のセミナー一覧を見ると、株式会社セールスフォース・ジャパンが「AI時代のSFA活用術」を無料ウェビナーとして6月30日に開いていたり、シンフォニーマーケティングがABMの失敗事例を扱うセミナーを打ち出していたりします。どの企業も、自社の見込み顧客に定期的に情報を届ける仕組みを持っています。
一方、私のような個人社労士事務所は、そういった仕組みを作る余裕がなかなかありません。給与計算の処理、36協定の届出、電子申請のサポート……。毎月の業務をこなしながら、発信まで手を回すのはかなりしんどいのが正直なところです。今年の春に長男の学校の行事と顧問先の就業規則改定が重なったときは、週末もほぼ机の前に座っていました。妻には「いつキャンプ行くの」と苦笑いされていましたが、それどころじゃなかった。
ただ、今回46件のセミナーリストを眺めて、あることに気づきました。セミナーの多くは1時間以内で、ウェビナー形式で無料です。つまり、発信すること自体のコストは昔ほどかかりません。労働法改正の解説であれば、私でもコンテンツは持っています。就業規則上の変更ポイントを15分で話すだけなら、今すぐできそうです。
問題は、「やろうと決めたことを後回しにし続けている」という、完全に自分の習慣の話でした。
社労士にとっての情報発信は顧客への義務に近い
労働基準法では、使用者に対して一定の周知義務が定められています。同じ発想で言えば、顧問社労士として法改正情報や助成金情報を顧問先に届けることは、報酬に含まれる当然の業務です。「気づいていなかった」ではすまない場面もあります。
介護業の顧問先では、処遇改善加算の申請を毎年手伝っています。昨年は1社あたり数十万円の加算に繋がりましたが、自分から問い合わせてきたのはその会社だけでした。他の顧問先が「知らなかった」で損をしている可能性は、ゼロではありません。
個人的に、今年の秋には月1回程度の短いウェビナーを試してみようと考えています。テーマは「直近の助成金で使えるもの3選」とか、「就業規則上の時間外労働の上限規制Q&A」くらいのシンプルなものからでいい。46件のリストを見て、発信することへのハードルが少し下がった気がします。フルマラソンも最初の1kmが一番重いのと、たぶん同じです。