結論から言うと、うちはAIエージェントを今月中に3業務へ導入する。決めた。
きっかけはAINOWの記事だった。「AIエージェントとは目的を伝えるだけで自ら計画・実行するAI」という定義を読んで、これはRPAとは別物だと確信した。RPAは手順が固定されている定型業務しか動かせない。一方、AIエージェントは非定型な判断を含む業務まで自律的にこなせる。うちみたいな8人のチームには、後者のほうが圧倒的に刺さる。
どこに使うか、3行で言うと
優先順位はこの3つだ。
- 営業のリサーチと初回メール作成
- 問い合わせ対応の一次回答
- 週次の数値レポート生成
営業リサーチは特に即効性が高い。今は担当の藤原が1社あたり30〜40分かけて企業情報を調べてメールを書いている。これをAIエージェントに任せると、その時間をほぼゼロにできる。藤原本人も「アポを取る会話に集中したい」と言っていた。GTMの観点でも、アウトバウンドの量と質が同時に上がるのは素直にありがたい。
問い合わせ対応も放置できない。今はCSを兼任している小川が対応しているが、月に150件前後のチケットが発生していて、そのうち7割近くは似たような内容の繰り返しだ。一次回答だけでも自動化できれば、小川の稼働を別に回せる。採用コストをかけずにキャパを広げる、という意味でROIは明確だ。
投資家への説明はこうした
先週、担当VCとの月次MTGでこの話をした。「エージェント導入でヘッドカウントを増やさずにオペレーションをスケールさせる」という一言で伝えた。反応は良かった。むしろ「なぜまだ動いていないのか」という返しが来たくらいだ。
それはそれで刺さった。正直、Claude自体はすでに全社導入済みで、プロンプトを使った業務改善はそれなりに進んでいる。でもエージェント、つまり複数ステップを自律実行する仕組みとしては、まだ入り口にしか立っていなかった。競合が同規模のSaaSでエージェントを使ったセールスリサーチを走らせているという話を別のCEOから聞いたのも、背中を押した。
PMF後のスケールフェーズで人を増やすか自動化するかは、キャッシュフローを直撃する選択だ。今の資金状況で追加採用をするより、エージェントで回せる業務をまず洗い出すほうが筋がいい。記事にあった「自社の業務に合った範囲から着手すれば、限られた人員でも生産性を底上げできる」という論点は、まさにそこだ。
実装の詳細は社内のエンジニアに任せる。自分が見るのはKPIだけでいい。藤原の営業アポ数が増えているか、小川のチケット処理時間が下がっているか。それだけ追えば、投資の正否はすぐわかる。
今月末の数字を見るのが、正直少し楽しみだ。