木更津商工会議所が「創業スクール2026」の受講生募集を始めたというニュースを見た。カリキュラムの中に「最新の生成AI」と「経営の真髄」を同時に学ぶ、という文言があって、少し立ち止まった。
経営を学ぶ場に、生成AIが当たり前のように組み込まれる時代になったんだな、と。それ自体はそうだよね、と思う。でも同時に、なんか落ち着かない気持ちもある。
フリーランスのデザイナーとして5年やってきて、MidjourneyやAdobe Fireflyを使い始めたのは2年くらい前だ。最初は正直、怖くて距離を置いていた。でも周りの同業者がどんどん使い始めて、納期もスピードも変わってきた。「使わないと競合に負ける」という感覚は、肌感として本当にある。
クライアントへの提案でビジュアルラフを出すとき、Midjourneyで方向性のイメージを10案作るのに30分もかからない。以前なら半日かかっていた作業だ。Adobe Fireflyで背景を差し替えたり、テクスチャを調整したりも、手作業より圧倒的に早い。効率という意味では、もう戻れない。
でも、ここからが問題で。
AIが出してくれるビジュアルは、確かにきれいだ。それなりにまとまっている。でも「きれい」と「私らしい」は、全然違う。
あるロゴ案をAIでたくさん生成して、クライアントに見せたとき、「これ、どこかで見たことある感じがする」と言われた。実際そうだと思う。AIは大量のデータから「それっぽいもの」を作るのが得意だ。でも、私がこれまで美術館で感じてきたことや、活版印刷を触って覚えた紙と版の関係、そういうものは学習していない。
自分の仕事の核にあるのは、そういう「なんか変なこだわり」だと思っている。クライアントが言語化できていないものを、会話の中から拾い上げて形にする部分。そこはAIに任せると、すごくフラットになってしまう。
今の自分なりのやり方は、「AIは素材集めと方向確認まで」というルールを自分に課すことだ。ラフの段階でAIを使って方向性を絞り込む。でも最終的なブラッシュアップは手を動かす。そのラインを意識的に守らないと、どんどんAIが前に出てきて、自分は承認係みたいになってしまう。
創業スクールで生成AIと経営を一緒に学ぶ、という話に戻ると、ビジネスの観点ではそれは正しい判断だと思う。効率・コスト・競争力、全部につながる。でも、クリエイターとしての話は少し違う軸にある気がする。
AIを使いこなすことと、自分のデザインを守ることは、両立できるはずだ。でも意識しないと、いつの間にかAIの補助をしている人間、みたいな立ち位置になってしまう。
この話から言えることは、道具の使い方を考えるより先に「自分が何を作りたいのか」を言語化しておかないと、どんな便利な道具も自分を上書きしてしまう、ということだと思う。
経営を学ぶ場に、生成AIが当たり前のように組み込まれる時代になったんだな、と。それ自体はそうだよね、と思う。でも同時に、なんか落ち着かない気持ちもある。
「使わないと負ける」は本当にそう
フリーランスのデザイナーとして5年やってきて、MidjourneyやAdobe Fireflyを使い始めたのは2年くらい前だ。最初は正直、怖くて距離を置いていた。でも周りの同業者がどんどん使い始めて、納期もスピードも変わってきた。「使わないと競合に負ける」という感覚は、肌感として本当にある。
クライアントへの提案でビジュアルラフを出すとき、Midjourneyで方向性のイメージを10案作るのに30分もかからない。以前なら半日かかっていた作業だ。Adobe Fireflyで背景を差し替えたり、テクスチャを調整したりも、手作業より圧倒的に早い。効率という意味では、もう戻れない。
でも、ここからが問題で。
全部任せると「私」がいなくなる
AIが出してくれるビジュアルは、確かにきれいだ。それなりにまとまっている。でも「きれい」と「私らしい」は、全然違う。
あるロゴ案をAIでたくさん生成して、クライアントに見せたとき、「これ、どこかで見たことある感じがする」と言われた。実際そうだと思う。AIは大量のデータから「それっぽいもの」を作るのが得意だ。でも、私がこれまで美術館で感じてきたことや、活版印刷を触って覚えた紙と版の関係、そういうものは学習していない。
自分の仕事の核にあるのは、そういう「なんか変なこだわり」だと思っている。クライアントが言語化できていないものを、会話の中から拾い上げて形にする部分。そこはAIに任せると、すごくフラットになってしまう。
道具との距離感をどう保つか
今の自分なりのやり方は、「AIは素材集めと方向確認まで」というルールを自分に課すことだ。ラフの段階でAIを使って方向性を絞り込む。でも最終的なブラッシュアップは手を動かす。そのラインを意識的に守らないと、どんどんAIが前に出てきて、自分は承認係みたいになってしまう。
創業スクールで生成AIと経営を一緒に学ぶ、という話に戻ると、ビジネスの観点ではそれは正しい判断だと思う。効率・コスト・競争力、全部につながる。でも、クリエイターとしての話は少し違う軸にある気がする。
AIを使いこなすことと、自分のデザインを守ることは、両立できるはずだ。でも意識しないと、いつの間にかAIの補助をしている人間、みたいな立ち位置になってしまう。
この話から言えることは、道具の使い方を考えるより先に「自分が何を作りたいのか」を言語化しておかないと、どんな便利な道具も自分を上書きしてしまう、ということだと思う。