OpenAIの企業AI調査で読む「次に買うべき銘柄」

松田 翔
松田 翔 40代・ 個人投資家
OpenAIがB2B Signalsという企業向けリサーチを公開した。内容を読んで正直、投資家としてのアンテナが反応した。

これは「AIをどう使うか」の話ではない。「どの企業がAIで競争優位を築きつつあるか」を示すデータだ。そこが重要なポイントだと思う。

大企業がCodexで何をしているのか



リサーチの中心にあるのは、OpenAIのCodexを使ったエージェント型ワークフローの導入だ。フロンティア企業と呼ばれる先進的な大企業が、単純なAI活用から一歩進んで、自律的に動くエージェントを業務に組み込み始めている。

自分がこれを読んで気になったのは、「Codexを深く使い込んでいる企業」と「まだ試験導入レベルの企業」で、すでに差が開きつつあるという点だ。この差は時間が経つほど縮まりにくくなる。先行者が学習データとノウハウを積み上げていくからだ。

株式投資の文脈で言えば、これはまさにモート(競争の堀)の話だ。AIをツールとして使っている企業と、AIをインフラとして組織に埋め込んでいる企業では、数年後の収益構造がまるで違ってくる。

「織り込み済み」かどうかを疑う



今のマーケットでは、AI関連銘柄は軒並み高いPERで評価されている。「AIで成長する」という期待値はすでに株価に入っているとも言える。

ただ、自分が見ているのはそこじゃない。問題は「どの企業のAI投資が本物か」という選別が、まだ市場にできていない点だ。OpenAIのこのリサーチは、その選別をする上でのヒントになる。

具体的には、Codexを使ったエージェントワークフローを実際にスケールさせている企業かどうか。プレスリリースで「AI活用中」と言っているだけなのか、実際の業務プロセスに組み込まれているのか。この違いを見抜く目が、今の相場では差になる。

為替との絡みで言えば、ドル円の動きにもAI投資の加速が影響している。米国大手テック企業へのAI設備投資が続く限り、ドル需要は底堅い。OpenAIのような非上場プレイヤーの動向が、MicrosoftやNvidiaの株価を通じて間接的に為替に効いてくる構図は変わっていない。

自分がこのリサーチから引き出した仮説



B2B Signalsのポイントを整理すると、こういう見方になる。

  • フロンティア企業はAI採用を「深化」させており、単なる導入フェーズを超えている
  • Codexを活用したエージェント型ワークフローが競争優位の核になりつつある
  • この差は時間とともに拡大し、追いつくコストが増す一方になる


この構図で勝つのは、OpenAIのAPIを大量に使うSaaS企業か、エージェントの基盤を自社で持てる巨大テックか。どちらにしても、OpenAI自身のエコシステムへの依存度が高まる企業が増えるほど、OpenAIのバリュエーションは上がり続ける。

非上場だから直接は買えない。でも、OpenAIと深く組んでいるMicrosoftのポジションを改めて確認するタイミングかもしれない。

自分は来週、Microsoftの最新の決算資料を読み直して、Copilotの法人契約数の伸びをCodexの普及率と照らし合わせてみるつもりだ。

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