大学新入生が選ぶAIツールから見えたマーケの次の一手

高橋 沙織
高橋 沙織 20代・ デジタルマーケター
東京工科大学が2025年の新入生を対象に行った調査結果を読んで、正直「やっぱりそうか」と思った。
生成AIの使用率でChatGPTが首位なのは想定内だけど、Geminiがかなり迫っているという数字が気になった。
この世代があと数年で社会に出てくる。広告やコンテンツの受け手として、彼らのツール感覚は今から把握しておく価値がある。

Z世代のAI選びは「使い分け」じゃなくて「どっちかに決めてる」



調査を読んで面白かったのは、新入生の多くがAIツールをひとつに絞っている傾向があること。
私みたいに「記事下書きはChatGPT、調べ物はGemini」という使い分けをしている人は、実は少数派かもしれない。
彼らにとってのAIはすでに「選んだアプリ」のひとつで、SNSのプラットフォーム選びと同じ感覚に見える。
InstagramかTikTokか、みたいな話と構造が似ていると思った。

これ、マーケター視点では結構重要な情報だ。
ターゲットが使っているAIによって、情報収集のクセや出力への信頼度が変わってくる。
ChatGPTユーザーはテキスト生成への慣れが早い印象があるし、Geminiユーザーは検索との連携を自然に使う。
コンテンツを届ける側として、受け手のリテラシーやUI慣れを無視した設計はそろそろ限界だと感じている。

「どのAIを使っているか」がターゲット理解の新しい変数になる



広告のクリエイティブを作るとき、ペルソナ設計にSNS利用状況を入れるのはもう当たり前だ。
でも今回の調査を見て、「使っている生成AI」も変数に加えていいんじゃないかと思い始めた。
ChatGPT派はテキストで情報処理するのが得意で、Gemini派はビジュアルや検索結果と組み合わせて判断する傾向がある、という仮説が立てられる。
まだ検証はできていないけど、ペルソナシートに「よく使うAI」の欄を追加する価値はあると思う。

さらに気になったのは、SNSや電子マネーの利用傾向も調査に含まれていた点。
新入生のSNS利用でInstagramとTikTokが上位に入っているのは予想通り。
ただ、電子マネーの利用率が高く、PayPayやSuicaが生活インフラ化しているデータは、広告の導線設計を考える上でも参考になる。
オフラインとオンラインをまたいだ購買フローを描くとき、決済手段の分布は見落としがちなんだけど、実は重要なピースだ。

私がこの調査から一番持ち帰りたいのは「Z世代はAIを選んでいる」という事実。
受け取るコンテンツの量も質も、使うAIによってフィルタリングされる時代に入りつつある。
広告文やランディングページを書くとき、「AIに要約されたときにも意図が伝わるか」という視点が今後もっと必要になってくると思う。

自分は来週、実際にGeminiで競合ブランドのキャンペーンページを要約させて、ChatGPTの出力と比較してみるつもりだ。
どちらのAIが自社のメッセージをどう解釈するか、数字には出ないけど感触として確かめておきたい。

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